東大医卒 Google データサイエンティスト Lillian さん爆誕!

あちこちで評判になっているようなのが、これ。
note.mu

東大医学部出身で、血液内科専門医を持っていて、Google 入社。話題性は十分。



けれど、これだけだとプログラマとしての評価は難しいと思っていた。
というのは、この世界、「医師でプログラムが書ける」というだけで、それがアレであっても、変に持ち上げられる風潮があるからだ。
特に電子カルテや画像ビューアなんてのは「現役医師がつくりました」は一つの宣伝効果がある。「歯医者さんが考えた歯ブラシ」というような宣伝文句は、消費者・ユーザーにある種の信用を与えるのだ。

実際に医師の関与は当初開発元が言っていたほどではなかったようですね。『OpenDolphin -wiki 風解説-
oracle のサンプルコードがそのままの形で入っていたり(私も確認した。というかリポジトリにまんま入っていた)、当然クレジットされて然るべき人の名前が落ちていたりと、ある種のプロバガンダ的歪曲があったようだ。
これが原因なのか移管された開発元ももうこのプロダクトを積極的に売るつもりはないということを風の噂で聞いた。

では、そういった宣伝文句を100パ信用できるかというとそうでもない。
これなんか、最初、読んだ時なんだろう?と思った。
ataraxia2016.blogspot.com
いくら本人が「プログラムを書ける」と主張しても github で頻用されるブランチという概念もわかっていないようでは、別の人の手が入っていると勘ぐられてもしょうがないと思う。後出しジャンケン的な言い訳も多いし。なんか微妙。
この記事で納得。
→結局、増田茂(医師)、現在では開発者として認められていないようです。

調べたら、OpenDolphin (OpenOcean) というソフトの Fork 順序に関して京大の小林慎治とかいう人も完全に間違ったこと言ってるし。なんなん、これ?
→結局、小林慎治さんは異動先(保健医療科学院)から厳重注意となったようですね。
→さらに小林慎治 twitter 鍵垢に移行。なんでも、トンデモなツィが多すぎて、所属先からそのようにさせられたとか。この人は国家公務員として適当なのか????



Lillian さんに関しては、(あまりこちらの記事は注目を浴びてないようなのだが)この記事
qiita.com

読んで、「お、この人はなかなかやれるんじゃないかな」と思った。本物感がある。比較的使うのが容易な Python だけではなく、C++ を習得する必要性がわかっているし、その準備をしっかりとしている。

医師でプログラマというと、一昔前なら LHA の吉崎栄秦氏や最近では HorliX猪股弘明氏あたりがいるが、吉崎氏は「本業」の医師業のためコード書きはやめてしまったようだし、猪股氏は「もともとエンジニア」だったが「たまたま医師になった」感が否めない。
Lillian さんの場合、(おそらく)お二人よりも若く、かなり明確な意思でキャリアチェンジをした感じがある。今の時代なら、周囲のサポート・理解もかなり得られるだろう。
なんか凄い時代になったものだなという感慨を持った。

(追記)増田茂のその後の生産性みたいなものに関しては悲惨すぎるので、ここでは触れない。一方、猪股弘明氏は厚生労働省の電子カルテの班会議に呼ばれるくらいには認知度は定着してきた。
ただ、ひとときの名誉を追い求めすぎると、多くのものを失う場合がある、というのは自戒もこめて肝に銘じておきたい。

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